仮死状態で埋もれていた小説の文庫化です。お待たせいたしました。文庫化にあたり、久しぶりに読み返したとき、思わず「ええ話やないの・・・」などと呟いてしまいました。ええ話です。
　エル・レクエルド・インボラブレ・デル・アタルデセール。この一文のためにスペイン語を話せる友人を探し、しかし彼は日本語を書けなかったため、また別の友人にカタカナで書き下ろしてもらい・・・、という作業をした二十代半ばの夏でした。

（2001.1.29 Sagisawa）