■概要
日時：2002年3月23日（土）　19:00〜22:30
場所：トークライブハウス　ロフトプラスワン
出演：鷺沢、覆面秘書O.K
進行：小林英武（｢ばら色の人生｣演出）
アシスタント：斉藤武志（｢ばら色の人生｣西尾役）
ゲスト：日高トモキチ（「キネマ旬砲」イラスト）



↑左から斉藤、小林、鷺沢、小山田、日高。
紙焼きの写真を取り込んだので画質がイマイチです。ごめんなさい。

─イベント開始─

■Office Meimei データ公表
・アクセスカウンター推移：昨年末に100万突破。
・日ごとのアクセス数（PC）：2,400／日 程度。
・日ごとのアクセス数（モバイル）：400／日 程度。
・メール受信数：20通／日 程度。

鷺沢「ふだんはこれらのデータはわたべさんがパソコンの画面でみなさんにお見せしてるわけなんですが、今回はわたべ不在につき仕方なく紙に印刷することになりました。すげー時間かかったっつーの…言わないでおこう」

■管理人わたべ欠席！
鷺沢「このヒトは確実に今、麻雀をしています」
小林「なんだかこんなモノが届いてんですね。なんて読むんでしょ？”じゅでん”？｣
鷺沢｢”のろでん”らしいよ｣

鷺沢「なんかこれって電波入ってるヒトみたいだね」
小林「ちょっとイタイですね」

■救世主、覆面秘書O.K、登場
『パルプフィクション』の曲にのって登場。って言うか、今回は全員この曲で登場しました。

鷺沢「ご紹介いたしますと、小山田桐子嬢！出生の折に両親が『女の子だから、嫁に行くときに桐の箪笥を持たせよう』と、庭に桐の木を植えたことから命名されたものの、去年、実家に帰ったら母親がガーデニングにハマり邪魔だからという理由で、その桐の木を切り倒していたという悲しい思い出を持つ女性です」
小山田「よろしくお願いいたします」
鷺沢「今年の一月からOffice Meimeiの小間使いとして働いてもらっています。元々は、今回発売された『キネマ旬砲』の連載当時の担当編集だったヒトです」

■メインテーマ、それは｢映画｣
…そして特別ゲスト｢キネマ旬砲｣イラスト担当日高トモキチ氏登場

鷺沢「キネマ旬報で連載当時、イラストを描いてもらってたヒトです。当代、イラストを描かせたら右にも左にも出るヒトはいっぱいいるけど、ワキの方を抜けるヒトはいないかな？ってくらいすごいヒトです」
日高「なんですか？それ」

■「キネマ旬砲」より…。
作家、イラストレーター、担当編集による裏話です。

●ブルース・ウィリス　偉大なるハゲ　　16ページ
（単行本のイラストより。クリックで拡大）

日高「このイラストの中にあるサギサワさんの暴言について結構、聞かれるんですけど…」
鷺沢「そうなんですか？じゃここで言いますか…この夫婦（当時まだ離婚してなかったの/サギサワ）歩く性器みたいだよね…触れたら妊娠するような…」
小林「いいんですか？そんなこと言って」
鷺沢「別にいいじゃん、どうせ聞かれてないし」

●ケビン・スペイシー　逆行性ハゲ　　125ページ
（同上）

鷺沢「レツゴー三匹のじゅんに似てるって書いてますが」
（客席から「ああ…」という納得の声）
日高「うれしいですね、わかってくれて…ちなみにレッツゴーじゃなくてレツゴーなんですね」
小山田「そうなんですよね、わたしも調べてみてびっくりしました」
小林「そこなんだ、触れるとこ。ケビン・スペイシーなのに」

●ジョン・トラボルタ　汚れた英雄　　5ページ
小山田「好きなんですよね」
鷺沢「かっこいいじゃないですか」
日高「この写真は痩せてますね」
鷺沢「これはいつの？」
小山田「『ソードフィッシュ』ですね」
鷺沢「なんかイヤーな感じの写真がスタンバイされてますけど…」
小山田「この写真を見て、それでも好きでいられるか？みたいな、踏み絵みたいな写真が」
鷺沢「どうしてこういうことするかな…」
★「バトルフィールドアース」の写真。
（何かが鼻の穴から出た写真です。興味のある方は映画をご覧下さい）

小林「鼻毛、太いですね、このヒト」
鷺沢「この映画が、２０００年の最もダメな映画に贈られるラズベリー賞を総ナメにした『バトルフィールドアース』ですね」
日高「見てないヒトのために、説明してほしいんですが、これはどういう状況なんですか？なんですかこれ、ミツバチの世話をしてるヒトみたいな…」
鷺沢「ミツバチの世話はしてなかったな…確か」
小山田「西暦３０００年の地球の話なので、進化してこんなんなってるんでしょうね」
日高「鼻毛が？」
鷺沢「大気汚染が進んで、鼻毛が…」

●ジュリア・ロバーツ　世界一の唇　　74ページ
鷺沢｢とても好きな女優さん…今一番好きな女優さんですね｣
小林｢でもカンガルーに似てる、と｣
鷺沢「まあ、カンガルーか、ロバか…｣
小林｢ロバーツだけにね…｣
小山田｢うわあ…ダジャレ｣
小林｢恥ずかしい…｣
鷺沢｢でも、大変だったね。…どんだけバカバカしいか分かる？どのカンガルーがジュリア・ロバーツに一番似てるかっていう資料探し｣

■「キネマ旬砲」特別編
サギサワが選んだ３０人からもれてしまったスターたち。

●ジョージ・クルーニー
小林「この写真は…長島一茂ですね」
鷺沢｢ちがーう！！｣
小林「ジョージ・クルーニーですね」
鷺沢「私はこのヒト、好きなんですね。なのに連載の中で触れられてないのは、なぜかって言うと、全員に触れられなかったんだよね。あと『ER』の印象が強すぎてね。で彼の出てる映画で『フォールセーフ』っていうのが好きなんですが、それを見たときにはすでに３０人のラインナップが決まってるって状態だったので、漏れてしまった…というわけなんですが、『ER』でダグを演じてる時から、ちょっと竹脇無我に似てるけど、いいなと思ってて」
小山田「似てるけどって…」
鷺沢「瞬きをした時にバサバサと音がしそうなとこが、無我っぽい？と思ってたんだけど、そうこうしてるうちに、どんどこどんどこ売れてきてね、ま、ジョージ・クルーニーをあそこまで育てたのはアタシかな…と」

●ロバート・カーライル
小林｢で、次のヒトは…あの、ちょっとこれは意味合いが違うんですけど｣
小山田「意味合いが違うって何ですか（怒）？」
鷺沢「このヒトは、担当編集小山田さんが、『書いて、書いて、このヒトも書いて』って言ってたんですが、アタシが無視しくさってた…ハハハ」
小山田「そうですよ、自腹でビデオを借りてダビングして送ったんですよ」
鷺沢｢なのに、『あ、ゴメン、まだ見てない』って言って、しかも未だにまだ見てない…ハハハ、この人はロバート・カーライルといって有名なのは『フルモンティ』でやけになってヌードダンサーになっちゃうお父さん…あ、もっと有名なのは『ワールドイズノットイナフ』で何か頭に埋まってるヒトの役です｣
小山田｢『ワールドイズノットイナフ』のテロリスト役で、かっこいいんですけど、ちょっと萩原流行さんに似てて｣
鷺沢「萩原流行に似てないよ」
小山田「好きなだけに、気づいたときショックだったんですよ」
鷺沢「もう一回、見せて…（客席に）似てますか？どう思います？」
（客席から拍手が起こる）
鷺沢｢そうかな？じゃ、もっと似てるヒトを紹介します｣
コマの写真が。
鷺沢｢ほら、そっくり。しかもコマのほうが目がでかくてかわいいし｣
小山田｢いいんです、かっこいいんです｣
小林「コマが？」
小山田「違います」
日高「萩原流行が？」
小山田「…もういいです。…でもかっこいいんで一回ご覧になってください｣
鷺沢「どっちかっていうとアレですね、雨の日、ダンボールの中で濡れそぼちながら『…クーン…クーン』って泣いてそうな…感じのヒトですね」
小林｢それコマじゃないですか｣
鷺沢｢ま、興味があったら見てみて下さい。どんなのに出てんだっけ？｣
小林「『フェイス』『フルモンティ』『プランケット＆マクレーン』『フェローズ』とかですね…『フ』から始まるタイトルばっかりですね、しかもそのうち２本が『フェ』から始まるっていう…そういうヒトですね」
小山田｢そんなとこじゃなくて、もっと彼の魅力について話してくださいよ｣
鷺沢｢ま、アタシはあんまり好きじゃないんで｣
小山田｢だから、書いてもらえなかった…と｣
鷺沢｢だって、さっき言った２本しか見てないもん｣
小山田｢だから、ビデオ送ったのに…｣

●メグ・ライアン
小山田「このヒトも言ってたんですが、書いてもらえなかった」
鷺沢「小山田さんが好きで、『なんで無視するんですか？メグがカブってるし』なーんて言ってたんですが、避け続けていた女優さん」
小山田「何でイヤなんですか？ワンパターンだから？」
鷺沢「ワンパターンって言うか、『アタシはちょっとマヌケな女の子』ってお前は４０年代の少女マンガか？って言うさ…朝、『遅刻、遅刻』ってパンかじりながら誰かとぶつかるのか？で、そいつと恋に落ちるのか？って感じがちょっと…」
小山田｢で、水溜りは必ず踏むんですよね｣
鷺沢「そう」
小山田｢そこがいいんですよ｣

●キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
小林｢なんでこのヒトの写真が登場するかって言うと…オレが好きなんですよね｣
斉藤「僕も好きです」
小林｢日高さんは？｣
日高「私は…普通です」
鷺沢｢あなたたちは騙されている！マイケル・ダグラスと結婚したとき、アタシは世界十億人のツッコミを聞きました『マイケル、捨てられるんだよ、バカ』って｣
小林｢いいんですよ、キレイなヒトは｣
小山田「キレイなのは分かるんですけど、この二人（小林・斉藤）は彼女をかわいいって言うんですよね」
小林「かわいいですよ」
斉藤｢はい｣
小林｢いくらでも抱かれますよ｣
鷺沢「抱かれちゃうんだ？抱くんじゃなくて」
小林「抱かれますよ、それどころがパシリでもなんでもしますよ」
小山田「思いっきり圧倒されてるじゃないですか」
小林「駅前まで、ホッチキスのタマって言われたら、ダッシュで買ってきますよ」
鷺沢「ゼタ・ジョーンズ、ホッチキスのタマ欲しいって言わないから」
小林｢…庶民派じゃないですからね｣
鷺沢「なんかさ、肉っぽい、動物的な感じが…匂って来そうなとこがイヤだな、アタシは」
小山田｢で、昨日の打ち合わせ中にキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、ゴマダレ説が出たんですよね｣
鷺沢｢そ、ゴマダレ。ちょっとならいいけど量は行けないでしょ、ゴマダレ｣
小林「行けますよ」
日高「ポン酢に対極する概念としてのゴマダレなの？」
鷺沢｢どっちかって言うとジュリア・ロバーツなんかはポン酢｣
日高「全然わかんない」

●ハン・ソッキュ
小林「誰ですか？」
日高「巨人の松井ですか？」
鷺沢｢ちがーう！この御方はハン・ソッキュという『シュリ』『カル』などに出てる、私の一番好きな俳優さんで、この写真が『シュリ』のラストシーンなんですが、このベンチが、実際、済州島にあるんですが、わたくし、そのベンチを舐めました。『ソッキュ様が座ったベンチだ』って言って。かれこれ３時間はいましたね、このベンチに。バカじゃないかと思いましたけど、自分で｣
小林｢で、そのソッキュ様っていうのはこの人ですね｣
（下條アトムの写真がうつる）
鷺沢「似てないよ」
小林｢ま、この写真は下條アトムっていう人なんですけど、ちなみに声優としてはエディ・マーフィの声をやっていて、アトムは本名なんですよね｣
小山田｢そんな豆知識はいいです｣
小林「下條アトムっていいですよね」
鷺沢「アトムはいいから、ハン・ソッキュの話をさせてよ！声がいいんですよ、元声優さんでね」
（一同まるっきり無視の上、話題転換）

■鷺沢、小山田の「映画を選ぶ基準　十か条」

●その１　殺人鬼が出てくる映画
小林｢これは見ないんですよね｣
小山田｢見ましぇん、そんな｣
小林「見ましぇんって言われても」
小山田｢だって、殺人鬼が理由もなく殺しに来るんですよ。普通の殺人なら恨みを買わないように気を付けたり、お金を持ってなければ殺されないじゃないですか｣
鷺沢「フレディやジェイソンには通じないんだよね、その理屈」
小山田｢そうなんですよ｣
鷺沢「なぜ殺したかって？そこに人がいたからさって、ねえ？」
小山田｢そんな登山家みたいなことを言われても…だから見ません｣
小林「持ちネタですか？今のは」
鷺沢「私は割と見る方なんですが…」
（突如として電話が鳴る）

■突然ですが、おふぃめめ風テレホンショッキング
小林｢もしもし…わたべさんですか？｣
わたべ「はい…盛り上がってないみたいですね、やっぱり」
小林｢そんなことないですよ、大盛り上がり大会ですよ（死語）｣
鷺沢｢もしもし…｣
わたべ「…誰ですか？声が遠いんですけど」
鷺沢｢もしもし（怒）｣
わたべ｢あ、鷺沢さんですか？｣

（中略　麻雀トークは省かせていただきます）

わたべ「あ、すいません。ここハワイなんで｣
鷺沢「君の呪電だけど、電波だってことになったから」
わたべ「え、電波ってことで片付けられちゃったんですか？」
鷺沢｢片付けました｣
わたべ「ホントにハワイにいるんですよ」
鷺沢｢あっそ、そっち今何時？｣
わたべ｢えーっと、朝の８時２３分｣
鷺沢「えーっと、って考えてから言うなよ、お前は年齢サバ読んでるもんだから干支を一生懸命覚えてるキャバクラの娘か？」
わたべ「今日はハワイのフリー雀荘に行ってきたんですよ、フリー雀荘ワイキキってとこに」
鷺沢｢そっちは、千点1ドルって感じ？｣
わたべ｢いえ、５０セントです｣
鷺沢｢ゲー代は？｣
わたべ｢あ、えーっと…｣
鷺沢「口ごもってんじゃねーよ。…収支は？」
わたべ｢６０ドル負けって感じですかね｣
鷺沢「バカだね〜」
わたべ「外人、生意気に強いんですよね」
鷺沢｢あのさ、そこって島は島でも北海道って島じゃないの｣
わたべ「…いい読みしてますね。あんまいいとこじゃないですよ、ここ」
鷺沢｢ま、がんばってね｣
わたべ「は〜い」
（電話切れる）
鷺沢｢バカだね。で、なんだっけ？｣
小林｢あ、もういいんですか？わたべさんのことは｣

■｢映画を選ぶ基準　十か条｣　つづき
鷺沢「君たちはスクリーマーなんだよね？」
小林｢ええ、『スクリーム』好きですよ｣
鷺沢「小山田さんは？」
小山田「見てるわけないじゃないですか」
鷺沢｢そうだよね、『スクリーム』とか『シックスセンス』とかをおちょくった『最終絶叫計画』って映画を見て、素で怖かったらしいからね｣
小山田｢だっておもしろいよって言うから見たら、怖い映画じゃないですか｣
小林「パロディ映画じゃないですか」
小山田「怖かったんです」

●その２　善や正義が報われない映画
小林｢これは見ない？｣
小山田｢見ません。見た後、気持ちよければいいんですけど、そりゃないだろって叫びたくなる映画ってあるじゃないですか｣
鷺沢「例えばどういうの？」
小山田「『ダンサーインザダーク』ですかね」
鷺沢｢ああ…ウエェェェ…っていう人の映画｣
小林｢なんですか？今の｣
鷺沢｢ビョークのマネ｣
小山田「ビョークじゃないっすよ」
小林｢どっちかっていうと鳳啓助でしょ｣
鷺沢「…私もあんまり好きじゃないんですよね、そういう報われない映画」
小林｢オレは報われない方が好きですけど｣
鷺沢｢好きだよね。え？これで終わり？みたいな映画｣
小林｢ええ、努力して努力して、さあこれからって時に死んじゃうとか、そういう話好き｣
鷺沢｢あの…特に好きだって言ってた桃井かおりのドラマ…｣
小林｢ああ、『明日』ですね。知ってますかね？昭和２０年８月８日の長崎が舞台のドラマなんですが、明日結婚式とか、明日約束が、とか、明日って言葉がたくさん出てきて、いざ明日になったら原爆が落ちるっていう…｣
小山田「ひどいですよね」
鷺沢｢ひどい話だよね。ひどい話なんだけど私も『明日』は良かったと思うんですが…｣
小林｢いい話でしたよね｣
鷺沢「違う意味ででしょ？」
小山田「ひとでなしだ」
小林「何かひどいヒトみたいじゃないですか」
鷺沢｢そのうち、刺されるよ｣
小林｢え？あ…戦争はよくないですよね｣
小山田「とってつけだ」
鷺沢「『アメリカンビューティー』とかもキライなんですよね。まあ、キライとまではいかないけど、クリス・クーパー出てたし。でも、ああいう終わり方はちょっと…こういうの流行りなの、最近って感じで。『悪魔を憐れむ歌』とか。もっと勧善懲悪でひとつよろしくって思いますけど」
小山田「私は例外的に『アメリカンビューティー』はわりと好きなんですけど。終わり方はともかく…」
鷺沢「終わり方がねえ…」

●その３　全米NO．１と言われるコメディ映画
小林｢これは見るんですか？｣
小山田「用心します。１８００円は出しません。３００円なら出します」
鷺沢「例えば？」
小山田「『ナッティプロフェッサー』とか」
小林「エディ・マーフィーとかはダメ？」
小山田「嫌いじゃないですよ。ビデオでなら見ます」
小林｢ちなみにエディー・マーフィーの声をやってるのは下條アトムなんですよ｣
鷺沢｢さっき聞いたよ｣
小林「写真出しましょうか？」
鷺沢｢もういいよ。でもあれだと思うんだよね、エディ・マーフィーとかは本人が陽気だからつまんないと思うんだよね。本人が楽しい人だからああいう喜劇をやらせてもおもしろくないって言うか…根が陰気なヒトが喜劇をやったりするとおもしろいじゃん｣
小林「『Mr.ビーン』のおっちゃんとか？」
鷺沢｢ああいうイギリスギャグはついてけないんだけど｣
小林｢ほっとくとビンに指突っ込んで、抜けなくなって回りに迷惑かけるとか？｣
鷺沢｢ノリ的には近いと思うけど、スティーブ・マーチンなんかは実際に会ったら陰気なヒトだと思うよね。そういうヒトがやった方がおもしろいと思うんだ｣
小林「ジム・キャリーはどっちなんでしょうね？｣
鷺沢「ジム・キャリーは陰気だよ。あの…なんだっけ？何とかムーンっていう映画。ジム・キャリーが売れないコメディアンをやってる…」
小山田｢『マン・オン・ザ・ムーン』｣
鷺沢｢そうそう。あれなんか何度見ても、途中でやめちゃうもん、つらくて｣
小林｢つらくてっていうのは、ギャグが寒いから？｣
鷺沢｢そう｣
小林｢オレの中の『ライフ・イズ・ビューティフル』ですね。笑いが寒くて見れない｣
鷺沢｢『ライフ・イズ・ビューティフル』は傑作です。分かってないな｣

●その４　筋肉質の人が主役の映画
小林｢これは見ない？｣
小山田｢１８００円は出しません。３００円も出しません｣
小林｢じゃ見ないんじゃないですか｣
小山田｢タダなら見ます。テレビとか｣
鷺沢｢アタシは割と好きなんだけど…。小山田さんにとってはシュワルツネッガーもシルベスタ・スタローンも同じなんだろうけど、アタシはシュワルツネッガーの方が好きで…性格悪いと思うけど(小声)。ダニー・デビートと組んだ、男なのに妊娠しちゃう『ジュニア』とか子供のプレゼントを買うためにあの筋肉を使う『ジングルオールザウェイ』とかが好きですね｣
小山田｢私もそういう、筋肉を筋肉として使わないで、ユーモアとして使うのはいいんですけど、筋肉質のヒトが暴れるために事件がさらに大きくなるような映画は…｣
鷺沢｢でもそれを言ったら、シュワルツネッガーよりスティーブン・セガール？レストランのヒトに迷惑だろっていう…｣
小山田｢そうなんですよ。迷惑なんですよ。ひとりのヒトを救うために１００人くらい殺したでしょ？みたいな…｣
鷺沢｢ねえ｣

●その５　子供には無条件降伏な映画
小山田｢子供には勝てませんよね｣
鷺沢「うん。ところで、今、壇上に4人いますけれども、この中に『ペイ・フォワード』で泣いたヒトがいます。はい、手ぇ上げて｣
小林｢…はい｣
鷺沢｢ちょろ！｣
小林｢泣きますよね？…あれ？泣かないのかな？｣
鷺沢｢メチャメチャちょろ！｣
小林｢引っかかっちゃったんですよ。へえアメリカにはそんなジンクスがあるんだ…変なの。って思ったら、火は消えてなかったんですよ。火は消えないでつながってるんだよおって言いながら泣いてたんです｣
鷺沢｢その話を聞いて、実はちょろいんだ、こいつ。って思いましたね。小山田さんは見たんだっけ？｣
小山田｢見てないです｣
鷺沢｢いい映画なんですけどね…泣きはしないな｣
小林｢いいんですよ、オレのことは｣
鷺沢｢アタシ的にはこれを見て泣かないヒトは鬼畜だっていう映画はやっぱり『ライフ・イズ・ビューティフル』。それから『火垂るの墓』。…せっちゃん…えーん（泣）｣

●その６　ドラッグ＆暴力が現代だぜっていう姿勢の映画
鷺沢｢これはやっぱりタランティーノとかですか？｣
小山田｢私の中ではタランティーノはまた違うんですけど、『ファイトクラブ』とか｣
鷺沢｢『ファイトクラブ』は面白かったよ。ブラピの中では一番良かった。っていうかエドワード・ノートンだからね。『ファイトクラブ』ってどこがいいかっていうと人間の脂肪から石鹸ができるんだ。商売になるんだ。ってとこね｣
小林｢そこかよ｣
鷺沢｢いいらしいのよ、奥さん｣
小林｢そうなの？奥さん｣
鷺沢｢エステで脂肪吸引した脂肪から石鹸を作って、それをまた脂肪吸引したヒトが買うっていう…｣
小林｢地球に優しいですね｣
鷺沢｢ある意味エコ？じょうずなリサイクルだよね｣

●その７　メガネをかけた女の子がメガネをとったら実はすごい美人というような王道のど真ん中を行くような映画
小山田｢大好きなんですよね。初めっから美人じゃないですか、メガネかけてても。絶対メガネとるんだろうなと思ったら、もうワクワクして…｣
鷺沢｢少女マンガ好きでしたね？『遅刻、遅刻！』ってパンかじりながら、転校生とぶつかって恋に落ちることを夢見てたね？｣
小山田｢見てたねっていうか、今でも。…でもそんなドジな人間のことを好きになる男性なんかいないんですよ、へっ｣

●その８　渋谷系みたいなオサレーな感じの映画
鷺沢｢渋谷系って何？｣
小林｢渋谷、原宿、恵比寿まではいいけど、大久保はちがうって感じっすかね｣
鷺沢｢ああ、分かった。じゃあ『シベリア超特急』も？｣
小林｢そうじゃないですか？｣
鷺沢｢あんまり見ないな渋谷系…｣
小林｢じゃいいです｣

●その９　バカバカしいことを清々しいまでにやり遂げてる映画
鷺沢｢好きでーす。どっちかっていうと『最終絶叫計画』はこっちに入りますね｣
小山田｢あれはホラーです｣
鷺沢｢ホラーじゃないから。小山田さん、アタシと一緒にウチで見てるときも『包丁持ってるもん、包丁持ってるもん』って…｣
小山田｢刺したら痛いんですよ、コメディでも｣
鷺沢｢あれ映画だから｣

●その10　音楽の主張が強い映画
鷺沢｢ビョークの話？｣
小山田｢そういうわけじゃないですけど｣
鷺沢｢こないだまた見ちゃった。『ネズの木』っていうヤツ。ひどいんだよ、子供を殺して指を切り落として、死体の口に縫い付けて沈めるの｣
小山田｢ひどい…｣
鷺沢｢小林さんは好きでしょ？｣
小林｢ええ。ウキウキしてきました。『ネズの木』ですね？チェックしてみます｣

■サギサワお勧め映画

●プライベート・ライアン
　監督スティーブン・スピルバーグ
　出演トム・ハンクス、マット・デイモン　他

鷺沢｢これは私の人生を変えたと言ってもいいくらい好きです｣
小林｢そこまで言いますか｣
鷺沢「はい。そして、その中で狙撃兵の役をやってて、びゅーんってなってがーんって死んじゃうヒト…｣
小林｢全然わかんないっす。長島茂雄か？あんた｣
鷺沢｢狙撃兵だから高いとこから、バンバンって撃ってるわけですよ。そしたらドイツ軍の戦車が来て、がーって、びゅーって、がーんって、…また長島になっちゃった…でも泣いちゃうんです、そこで｣
小林｢このヒトですよね｣
バリー・ペッパーの写真
鷺沢｢このヒトです。バリー・ペッパーっていうヒトなんですが｣
小林｢これは『グリーンマイル』の写真なんですけど、何でこの写真を用意したかといいますと…。打ち合わせをしてる時に、このヒトの名前が出てこなかったんですよね。そしたら小山田さんがこのヒトに似てるヒトですよねって言い出して…｣
（｢ちびまる子ちゃん｣の藤木くんのイラスト）
小山田｢卑怯でおなじみの藤木くんです｣
鷺沢｢また似てるんだよね｣
小林｢これがいいたかったんですね｣
小山田｢そうなんですか？人生変えたとまで言っておきながら｣
鷺沢｢違います。ホントにいい映画なんです。見てください｣

●バードケージ
　監督
　出演ロビン・ウイリアムス　他

鷺沢｢去年やった芝居はこの映画がなければできなかったという…この映画みたいなのをやりたいってことで出来たのが『ばら色の人生』。ちょうど出演者が二人いるんでその話をしようかな…と｣
小林｢見てない方もいると思いますが、ネットの方で売ってるんで興味のある方は買っていただけると…｣
鷺沢｢まあ、誰かさんのおかげで、どんだけ大変だったか…｣
小林｢…もういいじゃないですか｣

●サイダーハウス・ルール
　監督ラッセ・ハルストレム
　出演トビー・マクガイア、シャーリズ・セロン

鷺沢｢これもいい映画ですね｣
小林｢オレもこの映画は好きですよ｣
鷺沢｢シャーリズ・セロンって女優さんがかわいいし｣
小林｢そう。このヒトのいいところは脱がなくてもいい映画で脱いでるとこ｣
小山田｢そこなんですか？｣
鷺沢｢アタシはこのヒトのお尻が好き｣
小山田｢鷺沢さんまで｣
小林｢オレはやっぱりオッパイがいいです｣
小山田｢演技とか表情じゃないんですか？｣
小林｢でもこのヒトのオッパイが見たかったら『レインディアゲーム』がお勧めです｣
鷺沢｢そんな話はいいとして、なんていうんだっけ？この監督｣
小林｢ラッセ・ハルストレム｣
鷺沢｢『ギルバート・グレイプ』の監督っていうから、へえ、と思って観た『ショコラ』？そうでもなかったな｣
小林｢だから『サイダーハウス・ルール』はラッセ・ハルストレムの力もあるけど、原作・脚本のジョン・アーヴィングがすごいんですよね｣
鷺沢「アーヴィングは天才。自分の作品を脚本化するのに、あんなにバッサバッサ切っちゃって…アタシにはできない。単行本の一巻の半分がタイトルバックだからね。あのカットの仕方は天才だよ、自分が苦労して書いた作品をガサーって切っちゃって」
小林｢いい映画ですよね｣
鷺沢｢最近の映画の中じゃ名作でしょう｣

■質問コーナー
●お勧めのラーメン屋は？
鷺沢｢家系の近藤家って言ったかな？川崎にあるんですが｣

●韓国映画でお勧めは？
鷺沢｢『八月のクリスマス』で。これは名作です。アタシは見るたびに泣きます｣

●小林さん、あれからザリガニは食べましたか？
小林｢オレっすか？小学生のころ、食べてただけで今は食べてませんよ。みなさんはいかがですか？｣
鷺沢｢アタシは食べたことないよ｣
小山田｢ないですよ｣
小林｢またひとりぼっちです｣
鷺沢｢こいつ、昨日の打ち合わせ中に『じゃあアレですか？みんなサイト見て来てるんだったらオレがザリガニ食ってたことバレてるんですか？』っていうから『バレてんじゃん？』って言ったら、『良かった、カエルの話はしないで』だって｣
小山田｢カエルですか？｣
小林｢いや、食ってはいないっすよ｣
鷺沢｢食ってんちゃうん？｣
小林｢いえ。ヒキガエルを大量に捕まえたことがあるだけで、…食ってはいないっすよ。…ホントに｣

●フロは入って来ましたか？
鷺沢｢入ってません｣

●質問ではないですが、小山田さん、東京ヴェルディの北沢豪に似てますね。
小山田｢誰ですか？｣
小林｢Ｊリーグ発足当時のスターですよね、三浦知良とかの頃…｣
小山田｢似てるんですか？｣
小林｢オレの口からは、ちょっと言えない…｣
小山田｢何でですか！？｣

─イベント終了─

■その後
トークライブ終了後、わたべさんから何度も電話があったことが判明。
どうやらもっと出たかったらしい。
近々、トークライブわたべの逆襲編があるかもしれないらしい。
ということで、以上、小林がお送りしました。